草木染め

カヤ(ススキ)と榊の草木染め

先日実家に帰ったときに、秋の草木染めをしてきました。

家の周囲を見回りながら、何を染めようかなとしばし思案。

時節柄、一番目立ったカヤで染めて見ようと思いました。ススキのことを実家のあたりではカヤと呼ぶんですよね。カヤぶき屋根のカヤです。

これよりも一回り小さい、よく似た植物に刈安がありますが、きれいな黄色が出る染料として有名です。きっと同じように黄色になるだろうと、ミョウバン媒染で染めて見たところ、やはりきれいな黄色になりました。

これに藍をかけると緑になります。自然界には緑がたくさんあるのに、染めると緑はなかなか単独では難しく、黄色に染めて藍をかけることが多いようです。淡い黄緑やモスグリーンは出るんですけどね。

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たいていこうしてかまどで染料を煮出します。

一つには燃やすと灰が取れることが大きいのですが、それ以上に火を燃やすこと自体が楽しい。遠い祖先からのDNAが感応するのでしょうか(^_^;)

原始的な作業だからか、草木の色を水に溶けださせ、そこに糸を入れて染めるという工程が十分に納得できる感じもします。腑に落ちるのに必要な時間がゆっくり流れるせいでしょうか。

炎を見つめていると心身が緩んでほっこり~(^。^)y-.。o○ このために草木染めをしているのかも?と思ったりすることもあります。

                                                         

こうしてできた写真右側の3かせがシルク2種とウールのカヤ染め。

左側6かせは庭にたくさんある榊で灰汁媒染で染めたもので、オーガニックコットン5かせとシルク1かせです。

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色がちょっと薄く出ていますが、実物はもうちょっと濃い色です。

榊の媒染に使った灰は、この間、正丸の宇ぜんでいただいてきたもの。でも、いつもの木を燃やした灰でする媒染とは勝手が違いましたし、色も出にくいように思いました。宇ぜんに限らずお店の灰はたぶん買った炭を使った後のもの。その素性までは聞かなかったのでわかりませんが、今は中国産などが主なのでしょうね。1昼夜待っても上澄み液がいつまでも茶色でした。自分で燃やした灰を使うときは、いつもきれいに澄んでいるのですが。

やはり木を燃やしてできた灰を使おうと思いました。弟のところに薪ストーブがあるので、その灰を取っておいてくれるように頼んでおきました。

榊の染液は濃い赤ワイン色だったので、いつものように自家製灰汁媒染していたらもっと鮮やかな色が出たのではないかと思います。このままでもいいけれども、もう一度重ね染めしてみようかとも思っています。

                                                         

織の作品もぼちぼち作っていて、たまっているのですが、写真を取りに行けてません。今度のお天気のいい日にでもまとめて撮って、近々アップします

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4種の糸の杉染め

4月に実家に行った時、桜は折れていなくて、杉の枝がたくさん折れて落ちていて、まだ青々として元気でした。

今回はこれを染めて活かしてあげようと思いました。

糸は木綿2種類3カセ、麻1カセ、ウール2種類2カセ、シルク2種類3カセで合計9カセ。

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上の段左から麻、シルク2種。

下の段左から木綿2種、ウール2種。

やっぱり木綿は色が入りにくいですね。それなのに一度しか染めず、ウールとシルクは2度染めしたので余計色に差ができました。

木綿はアルカリに強いそうなので木灰で先媒染しておき、その後染液に。

先焙煎でグツグツ煮ておくと、呉汁で下処理する必要がないと聞きました。

薄い色で、これはこれでいい色ですが、今度は何回か染めて濃い色も染めて見たいと思います。

シルクとウールも木灰媒染ですが、これはいつものように後媒染。

しかし、ウールもシルクも良く色が入ります。本当に染めやすい。

今回も木灰で焙煎したので、色がピンク系ですね。今度はミョウバンでやってみようかと思います。

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今年の桜染め シルク3種

珍しくこまめに更新です。

実はページ左下に、成長する木のブログパーツを付けました。

日記を書けば書くほど木が生長し、大人になると砂漠化が進む地域に木を1本植えてくれるそうです。

そんなわけで、ちょっとがんばって更新してみようかと思います

                                                        

4月に実家に帰った時、庭の桜の樹が今年も大きな枝を雪の重みで折られていて、去年と同じようにつぼみをつけていたので、やはり去年と同じく小さく切ってこちらに送りました。

しかし、木灰媒染しようと思っていたら、去年炭火焼の居酒屋でもらっておいた灰が見つからないじゃありませんか。

物忘れがひどくなっている昨今、整理整頓は大事ですね、反省しました。

鉄は作ってあるのですが桜色を出したいので使えず、仕方がないのでミョウバン媒染にしました。

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どうしても黄みがかった色になりますね。

右の少し濃い色が1番液、左二つは2番液で染めたものです。

去年はウールを染めたので、今年は全部シルクで。

それぞれ種類が違います。

同じ色でも種類の違う糸が入ると生地に奥行きが出ます。

今この糸でショールを織っています。

それにしても、あの木灰、どこへ行ったんだろう

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草木染め (ミズの葉)

先々週、実家に帰ったときに草木染めをしてきました。

田舎なので材料には事欠きません。

何で染めようかと思っていたら、母が山菜のミズをたくさん漬けたので、その葉を使うことにしました。

しかも、外にかまどを出して火を焚いて。

昔の人はこんな風にしたのかなぁ、などと空想しながら。

今回は真綿巻きスラブのシルクと、中細のウール梳毛糸2種類です。

媒染剤は、先月実家に帰ったときに火を焚いて作った木灰と錆びた釘と酢で作った鉄。

木灰は初めてなのでちょっと不安でしたが、色が鮮明にきれいに出たと思います。

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左からシルクの鉄と木灰、ウールの鉄と木灰。

鉄媒染はグレー系になることが多く、今回もねずみ色という感じの色が出ました。

色の辞典を見ると、シルクの方が消し炭色に近く、ウールの方は茶色がかった千歳茶という色に近い。

いずれにしてもグレーという感じなのですが、木灰媒染の方は、シルクとウールで全く違った系統の色になりました。

シルクが紫がかったピンクなのに対し、ウールの方は黄色がかったオレンジで、それぞれトキアサギ、紅ウコンという色に近いです。

染めてみるまでは、どんな色が出てくるか分からないのが草木染めの面白さですね。

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草木染め (桜・椎・樫・蕗)

今月初めのある日、偶然通りかかった公園で木の剪定をしていました。

ばっさりと切り落とされた枝が山になっています。

もったいない、そうだ、染めようということで、もらって帰った椎と樫の木を煮出しました。

味噌造りの煮豆にも、キムチ漬けにも重宝する大きな寸胴鍋でぐつぐつと。

蓋を取ってみて驚きました。

水面と鍋の縁にべっとりと黒いものがこびりついています。

触ると粘っていてなかなか取れません。

こんなことは初めて(・_・)

樫も椎も常緑樹です。

煮る前に洗ったのですが、きっと長年枝や葉に降り積もった大気汚染物質でしょう。

都会の空気がどれほど汚れているか、思い知りました

それでも健気に生きた、この椎と樫の証と思い、汚れを全部すくい取って大事に染めました。

                                                            

その後、実家に帰ったときに庭の角にある八重桜の太い枝が、雪の重みで折れて横たわっているのを発見

2月頃に折れたのでしょうが、枝にはつぼみがびっしりと付いて、中にはほころびそうにふくらんでいるものもあります。

長い冬を耐え、折れてもなお花を咲かせる準備をしているその姿に胸を打たれて、なんとか活かしてやりたい思いに駆られました。

直前に樫と椎を染めていたので、すんなりと、そうだ、染めよう、と思いました。

翌日には帰る予定だったので急いで枝を小さく切り刻み、午前中に宅配便に。

そしてまた寸胴鍋でよく染液を出し、丁寧に染めました。

(ちなみに、鍋は少しも汚れませんでした)

                                                            

桜がとても優しい花びらの色に染まったあと、また偶然にも地元の蕗がたくさん手に入りました。

蕗と薄揚げの煮物が大好きな我が家、早速茎は煮物になりましたが、葉っぱがたくさん残っています。

そうだ、これも染めよう

草木染めにハマっていた私は即、これも寸胴鍋でぐつぐつ…。

                                                             

こうして、偶然に導かれて優しい色合いの毛糸がたくさん(全部で約2キロ)染まりました

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左から桜(モヘア)、桜、樫と椎(二つを重ね染め)、蕗。

ちょっと色が薄めに写っています。

蕾の時期以外の桜は染めてもこういう色は出ないようです。

そして蕾を蓄えた桜の枝が手に入る事は珍しく、私も桜染めは初めての経験でした。

椎と樫は淡い、きれいな黄色に染まりました。

大気汚染の中とはいえ、人間同様、木々も精一杯生きています。

蕗も透明感のある淡い緑色に。

しばらく染めていなかったので媒染剤の用意が無く、今回は全てミョウバンです。

染めの魅力に改めてハマってしまいました。

これからは、こうして染めもやっていこうと思っています。

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織物事始め・紺のマフラー

2日は1年の事始めの日。

毎年、織物もこの日から始めます。

今年は在庫が無くなった毛糸のマフラーを作ることにしました。                                                           

Photoこれは、以前マンションで木の剪定の時に出たくすの木をもらって染めた糸や、茜染めの糸など、全部草木染めの糸です。

並太程度の太さということもあり、これだけではちょっと使いづらくて、ずっとしまったままになっていました。

これをアクセントに使ってマフラーを作ることに。

                                  

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紺のマフラーを作りたかったので、草木染めの糸を何本か縦糸に入れて、2本分整経ました。

他は紺系の糸を3種類使っています。

                                 

                                

                                 

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できあがったのはこちら。

横糸は細い糸を8本取りしていて、そのうち2本を替えて2本のマフラーを作ったのですが、写真ではあまり違いが出ていませんね。

実物はもう少し濃い色で左右の違いもあるのですが。

                                 

                                  

Photo_5右側のマフラーのアップです。

思ったほど厚くなりませんでした。

大きさは22×155センチ。

ループやモヘアも入れているので、とても柔らかいです。

風合いを残したくてプレスはしていません。

                                                           

規則的に糸を入れるのは、これまで意識的に避けていました。

機械で作るようなものを作らなくても、という気持ちがあったのですが、それに囚われるのも違うかなと思い、今回は等間隔で左右対称にアクセントの糸を入れてみました。

ちょっと新鮮でした。

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